8月26日あまいねむり夜中から降り続いた雨が、世界に透明な膜を張っていて、光も音も遠くなる朝だった。 ぷかぷかと心はどこかに浮かんだまま、顔を洗う気にもなれない。 湿気が濃くて、吸い込んだ空気でのどがぺとぺとする気がする。 まだまだ夏が尾を引いている。...
8月4日まほろば、手触り出会えたとき、産毛の生えた水のようだといつも思う。 すべすべ、が好きだ。 それはふわふわ、でもあるし、つるつる、をも内包する。 硬さと柔らかさ、冷たさと暖かさ、それらのどちら側にも属さない淡いグラデーションのなかの一粒。...